どのように世の中が変化したとしても、子どもたちが希望を持って望む人生を生きられるように、手渡したい心のスキルがあります。
それは問いかけだけでもいいのかもしれません。
・その問いかけが人生を変える
「将来、何で憶えられたい?」
これは、あの有名なドラッガーが13歳の時に、学校の先生からの問いかけられた言葉です。
「今は答えられなくてもいい。50歳たっても答えられなければ、人生を無駄に過ごすよ」
ドラッカーはこう続けます。
「運の良い人は、私の宗教の先生・フリーグラー牧師が問いかけてくれたように、この問いを人生の早い時期に問いかけてもらい、一生を通じて自らに問い続けていくことができる」
人生を充実させるには、どのような問いかけに出会うのかはとても大事なことです。
子どもたちの心のスイッチをオンにする問いかけを私たちはいくつ持っているでしょうか?
私自身は、夢が叶う10の問いかけに大人になってから出会いました。恩師である社会産業教育研究所の所長である岡野嘉宏先生からの問いかけに応えるだけで、自分が本当に目指したいと思っていることが明確になりました。そして次々に実現していきました。それらの問いかけを子どもたちにしてみると、子どもたちの夢がみるみる明確になっていきました。そして、自ら時間の使い方を変えながら夢を実現していく姿を目の当たりにすることができたのです。
その問いかけとは
① 今の自分はどんな自分? ② 自分の強みは? ③ 自分の弱みや改善したいところは? ④ 何でも叶うとしたら、何を実現したい? ⑤ 本当に手に入れたいものは? |
というものです。
・自分が本当にやりたいと思っていることに気がつく
ある生徒は、ピッチャーになりたいことに気が付きました。
ある生徒は、写真家になりたいと思っていることに気が付きました。
ある生徒は、動物を助ける仕事がしたいということに気が付いたのです。
自分が本当にやりたいと思っていることに気が付いた瞬間から、彼ら彼女たちの見える世界が変わり始めたのがわかりました。
今まで不満しか言わなかった生徒たちが、次の瞬間から「どうしたら夢を実現できるのか」を考えて、行動するようになっていきました。
問いかけが、意識の焦点を変え、エネルギーと時間の使い方を生産的な方向に導くことができるのだと実感できた瞬間でした。
悩みの解決に焦点を当てることもできますが、もっと効果的なのは、「どんな未来を手にしたいのか」ということに焦点を切り替える問いかけをすることなのです。
元ブラジル代表のサッカー選手でサッカーの神様と言われたペレは、子供のころ父親にタバコを吸っている所見つかってしまいました。父親はなんてペレに言ったでしょうか?
あなたならペレになんと言いますか?
父親がペレに言ったのは
「お前は将来何になりたいんだっけ?」と言う質問でした。
その質問で、ペレは大切なことに気づき、タバコを吸うのを止めたのです。
「願いが叶うチケットが10枚あったら、何歳でどんな夢を叶えたい?」
願いが叶うチケット10枚を使って、未来の人生設計をすることができます。
子どもたちは、叶えたい夢があっても「こんなのは無理」という声が頭の中に聴こえてきてしまい、あきらめてしまうこともあります。
夢をあきらめなくてもいいとわかったとき、心のエネルギーが高まり、やる気も出てくるのです。
未来を考えたときに、3つのレベルがあります。
【レベル1】
義務と必要のレベルです。「これをしなければいけないから、それをする」と考えているときが、このレベルです。このレベルにいるとき、内面の欲求と反するので、本当の意味でのやる気は高まりません。
【レベル2】
「これを実現したい。でも無理かも」というあきらめのレベルです。内面の欲求には合っているのですが、あきらめの気持ちがあるので、行動に移せず、実現する可能性は低くなります。
【レベル3】
「きっと実現するに違いない」と夢の実現を確信しているレベルです。夢が叶うと信じて必要なコトを行動することができるので、夢が現実になる可能性が高まります。
私たちは、ときどきレベル1やレベル2になってしまいますが、そのたびにレベル3に切り替えることで、夢の実現の可能性を高めていくことができるのです。
それでは、どのようにすれば夢が叶うと信じられるようになるのか?
そのために効果的な手法は、タイムマシンに乗って夢が叶った未来を見てくるイメージをすることです。