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「やる気」を引き出すために

■夢に向かって行動するために

 夢を持っていても、夢の実現に一歩踏み出せない人は沢山います。どうしたら一歩踏み出して行動に移せるのでしょうか。今回はそのための方法をご紹介しましょう。
 この方法は、前回までに紹介した、『夢を見つける魔法の質問』を行ってから取り組むと、より効果が得られるでしょう。
 前回紹介した質問を使って自分の目標へのヒントが見つけられたら次に行うのが、『なりたい自分』になる方法を見つける『ウェビング』です。ウェビングによって、自分の現在地点と目標達成地点をつなぐ方法が自分の中から引き出され、行動に結びつくきっかけになります。

【ウェビングの方法】
① A3の紙を用意します。紙の中央に『なりたい自分』と書いて、丸で囲みます。
② どんな自分になりたいかを考えて、浮かんできたことを書いて丸で囲み線でつなぎます。そこから連想できることをどんどん書いて丸で囲み線でつないでいきます。
③ 何も浮かばなくなったら、また振り出しに戻って、今度は違う視点でなりたい自分を考えて浮かんできたことを書き、丸で囲みます。またそこから連想してうかんできたことをどんどん書き、丸で囲んで線でつないでいきます。

④ 実際にどのようにやるのか指導者が黒板などを使って説明したら、15分くらい時間をとって、子どもたちに自由に作業をさせてあげてください。
⑤ どうしても書けない子どもにには、「どんな自分になりたい?」などと質問して、書けるように助けてあげましょう。どんどん書いている子どもには、「いいね」などと承認する言葉がけをすると、もっといろいろ書けるようになります。
⑥ 充分書けたと思ったら、自分が書いたこの用紙を眺める時間を少し取ります。書きながら気づくこともあるし、書いたものを見て気づくこともあります。どちらにしても、自分の中にこんなに沢山アイデアがあることに驚くと思います。
⑦ 次に、書き出した中から一番やってみたいこと(一連の流れ)を選びます。全部やってもいいのですが、行動に結び付けるには、どれをやるのか選ぶことが大切だからです。
※ この作業の中には、指導者が今まで指導してきた内容が反映されることが多いようです。このプロセスを体験することで、今までは与えられてきた練習が、自分のなりたい自分になるために行う主体的な活動へと変化していきます。


■夢実現プロジェクト

 ウェビングができたら、次はいよいよ夢実現プロジェクトの企画書をつくってみましょう。このプロジェクトの企画書を書くことのねらいは、夢を実現するとどんなに素晴らしいことなのかを具体的にイメージし、味わうということによって行動へのモチベーションをあげることにあります。夢を持つとその夢が叶うかどうか不安になるときもありますが、その不安に打ち勝つくらいの『夢に向かうパワー』を与えてくれるでしょう。

【夢実現プロジェクトの方法】
 これを行うには、夢実現プロジェクト書き込み用紙と、スケジュール表を使って取り組むといいでしょう。

① まず、ウェビングの中に書かれたものの中から取り組んでみたいものを一つ決めます。そして、プロジェクト名を決めましょう。プロジェクト名は、聞いただけでワクワクするような響きのものがいいでしょう。

② 次にこのプロジェクトが成功すると、どうなるのかという成功イメージを具体的に書いてみます。ここに書かれたことがプロジェクトの目指すゴールになるわけです。

③ 次に、このプロジェクトを成功させるために行ったほうがいいことを、5つ以上挙げていきます。ウェビングの中に書いたことを参考にするといいでしょう。これだけやればいいだろうと納得がいくまで挙げたら、これらに優先順位をつけてかっこの中に数字で記入します。

④ 別紙のスケジュール用紙に、いつ何をどれくらい実行するのかということを記入します。これを記入しながら、目標達成までの道筋をたて、先を見通した行動計画に落とし込み、それを実行する覚悟を決めるわけです。

⑤ 次に、このプロジェクトを成功させると、自分にとってどんないいことがあるのかという自分にとっての意味を考えて記入します。この作業をすることによって、今までの練習メニューが、自分にとって意味あるものに変わっていきます。

⑥ 最後にこのプロジェクトを成功させると周りの人にはどのような影響を与えていくことができるのかについて考えて記入していきます。チームにとっての意味として考えてもいいでしょう。この作業を通して、プロジェクトを成功させることで周りの人にとっても役に立つ自分になれるということに気がついていきます。自分が成長することで人のためになるなんて、考えただけでも嬉しくなりますので、より一層強い動機づけができるのです。


■主体者は子どもたちであることを忘れずに

 今回は、子どもたち自身が練習に主体的に取り組むための方法をご紹介しました。練習のスケジュールをたてると、何をいつどれくらい行うのかという決意につながりますが、どうしてもスケジュールに書き込んだ練習メニューを消化することに評価が集中してしまいます。けれども大切なのは、目標の達成を意識した練習であって、スケジュールをこなすことではありません。もし、最初にたてたスケジュールの実行が難しいようであれば、行動できるように工夫してスケジュールを変更することが必要になってきます。日々の練習の中で自分の達成したいゴールを確認させて、上手くいかなかったら軌道修正できるように援助してあげてほしいと思います。
 また、このプログラムのねらいは、子どもたち自身が『自分の夢のために自分で考えて行動に移す』ということです。主体的に取り組めるきっかけを提供しているので、今までもし練習メニューを全て与えてきたのであれば、練習の仕方を少し切り替えていく部分も必要になってくるでしょう。
 走ったり、打ったり、捕ったりと練習メニューは変わらなくても、自分の達成したい目標が明確であるかどうかの違いは、取り組み姿勢や得られる成果に大きな違いをもたらします。自分の目標を意識して、今日はどのくらい進歩したいのか、そのために何をどのくらい練習する覚悟があるのか、実際に練習して今日どのくらい前進することができたのかを振り返り、一歩一歩前進していることを確認するのとしないのでは、成果のあらわれかたが全然違ってくるのです。この積み重ねが子どもたちの自信へとつながります。
『これだけ練習してきたから大丈夫!』というやってきた練習に対する自信と、『これだけできる自分は大丈夫』という自分への自信です。この2つの自信を子どもたちにつけさせてあげていってください。ここで得られた自信は野球での力になるだけにとどまらず、自分を支える力なって、これからの人生で世の中へ羽ばたいていく翼にもなるからです。
 次回は、自分への自信を高めることに役立つ『セルフコントロール法』をご紹介します。

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2010年5月30日 17:51に投稿されたエントリーのページです。

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